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すごい学習メソッド

2026年10月20日

フランスの暴動はなぜ起きた?高校生のデモと物価高から親子で考える世界のニュース

「教室は40℃にもなるのに、エアコンがない!」

「学校のトイレに水も紙もない!」

「32人のクラスなのに椅子が25脚しかない!」

もし、お子さんが通っている学校がこんな環境だったら、どう思いますか?

実は、これは2026年10月、フランスの高校生たちが訴えていた学校の状況です。

そして、こうした教育環境への不満から広がった抗議運動は、やがて物価高や生活への不満も重なり、大規模なデモへと発展しました。

一部では暴動や略奪、放火も発生し、フランス社会を大きく揺るがしています。

今回は、このフランスのニュースを小学生にもわかりやすく解説するとともに、家庭で楽しめる「親子の探究クイズ」をご紹介します。

ニュースをきっかけに、お子さんの知的好奇心を刺激し、世界への興味を広げてみませんか?

フランスで起きた大規模デモと暴動。何があった?

2026年10月17日、フランス各地で大規模な抗議デモが行われました。

参加者は警察発表で約55万人、労働組合の発表では約80万人。

多くの人たちは平和的にデモに参加していましたが、一部の集団が暴徒化し、お店の商品を盗んだり、車や公共施設に火をつけたりする事件が発生しました。

なぜ、これほど多くの人たちが街に集まったのでしょうか?

背景には、教育環境の悪化、物価高、公共サービスへの不満など、さまざまな社会問題がありました。

なかでも注目したいのが、抗議運動の出発点の一つとなった高校生たちの行動です。

高校生たちは何に怒っていたのか?

フランスの高校生たちが訴えていたのは、毎日の学校生活に関わる問題でした。

テレビ朝日やロイター通信の取材では、一部の学校について、驚くような実態が報告されています。

① 夏は40℃、冬はマイナス5℃になる教室

空調設備が不十分なプレハブ教室で、厳しい暑さや寒さの中、授業を受けなければならないという声がありました。

② トイレに水もトイレットペーパーもない

仮設トイレで水が出ず、トイレットペーパーも職員にもらいに行かなければならないという生徒の証言があります。

③ 生徒32人に対して椅子が25脚しかない

椅子が足りず、座れない生徒がいるという訴えも紹介されました。

④ 先生が足りない

教員不足によって授業に支障が出るなど、学習環境への不満も高まっていました。

もちろん、これらは一部の学校で報告された状況であり、フランスのすべての学校がこうした状態にあるわけではありません。

しかし、安心して勉強できる環境は、子どもたちにとって大切なものです。

高校生たちは、学校を改善してほしいと社会に訴え始めました。

なぜ高校生のデモが全国へ広がったのか?

高校生たちの抗議は、当初、教員不足や老朽化した校舎の改善を求めるものでした。

ところが、同じような教育環境への不満を抱える生徒や先生たちが各地で声を上げ、運動が広がっていきました。

さらに、物価高や公共サービスの問題に不満を持つ人々も参加するようになります。

そこで、もう一つの重要なキーワードが登場します。

「物価高」です。

物価高とは、食べ物や日用品など、さまざまな物の値段が上がることです。

例えば、今まで100円で買えていたパンが150円になったらどうでしょうか。

同じパンを買うために、以前より50円多く払わなければなりません。

もし食べ物や電気代、ガソリン代などが上がり続け、お給料がそれほど増えなかったら、生活は苦しくなります。

一方、学校の設備を新しくしたり、先生を増やしたりするにも、お金が必要です。

国や自治体のお金には限りがあります。

教育の充実、生活が苦しい人への支援、医療、福祉など、さまざまな課題にどうお金を使うのか。

今回のフランスのデモは、そんな社会全体の問題を考えるきっかけにもなっています。

デモと暴動は何が違うの?

ここは、ぜひ子どもたちに伝えたいポイントです。

デモとは、多くの人たちが集まり、自分たちの意見や要求を社会に伝える活動です。

例えば、

「もっと勉強しやすい学校にしてほしい!」

「生活に困っている人を助けてほしい!」

という意見を平和的に伝えることは、大切な権利です。

一方で、意見を通すためにお店を壊したり、物を盗んだり、人を傷つけたりすることは、認められません。

今回のフランスでも、平和的に参加した多くの人々と、暴力行為を行った人々は区別する必要があります。

興味深いことに、フランスの一部の高校では、生徒代表が集まり、学校の問題や改善案を話し合う取り組みも行われています。

声を上げることだけでなく、意見をまとめ、相手と話し合い、解決策を探すことも、社会を変えるための大切な方法なのです。

世界のニュースを親子の会話に変えてみよう!

さて、ここからは家庭での実践編です。

小学生にフランスの政治や経済を詳しく説明する必要はありません。

大切なのは、子どもが「自分だったらどうする?」と考えるきっかけをつくることです。

例えば、最初はこんな会話から始めてみてください。

お母さん・お父さん:

「フランスの学校では、教室が40℃になることもあるんだって!」

子ども:

「えー! 暑すぎる!」

お母さん・お父さん:

「もし君の学校の教室が40℃だったら、どうする?」

子ども:

「エアコンをつけてもらう!」

お母さん・お父さん:

「じゃあ、学校にお金がなくてエアコンを買えなかったら?」

ここから先は、子ども自身に考えてもらいます。

「みんなでお金を集める!」

「市長さんにお願いする!」

「もっと涼しい場所で勉強する!」

どんな答えでも、まずは受け止めてあげましょう。

そして、「どうしてそう考えたの?」「ほかにも方法はあるかな?」と問いかけてみてください。

こうした会話を通じて、子どもは自分なりに問題を解決する方法を考え始めます。

親子で考える!今日の探究クイズ

スイングアカデミーの探究授業では、知識を一方的に教えるのではなく、子ども自身が考えることを大切にしています。

ぜひ、今回のニュースでも親子で挑戦してみてください。

探究クイズ① あなたが学校の校長先生だったら?

あなたの学校には、次の3つの問題があります。

・トイレが古くて使いにくい

・教室にエアコンがなくて暑い

・先生の人数が足りない

ところが、学校の予算には限りがあります。

あなたなら、何を最優先しますか?

A:トイレを修理する

B:エアコンを設置する

C:先生を増やす

D:生徒や先生の意見を聞いてから決める

どれか一つだけが正解という問題ではありません。

ぜひ、お子さんに「なぜそれを選んだの?」と聞いてみてください。

さらに、「選ばなかった問題はどうする?」と質問すると、より深く考えることができます。

探究クイズ② あなたが世界の学校を変えられるなら?

もし世界中の学校を、たった一つだけ変えられるとしたら、何を変えたいですか?

A:どんな子どもでも学校に通えるようにする

B:世界中の教室を快適にする

C:子どもが好きなことを自由に学べるようにする

D:自分で新しい学校のアイデアを考える

お子さんが選んだ答えに、ぜひ耳を傾けてみてください。

もしかすると、思いもよらないアイデアが出てくるかもしれません。

そんな発想の中に、将来やってみたいことや、叶えたい未来のヒントが隠れていることもあるのです。

子どもは、知らないものを好きになれない

私は普段、スイングアカデミーの探究授業で、世界のニュースや偉人たちの挑戦を子どもたちに紹介しています。

なぜ、学習塾でニュースや偉人伝記を扱うのでしょうか。

それは、子どもたちにまだ知らない世界を見せてあげたいからです。

子どもは、知らないものを好きになれません。

例えば、今回のフランスのニュースを知ることで、世界の学校をよくする仕事に興味を持つ子がいるかもしれません。

学校を設計する建築家。

教室を快適にする設備の技術者。

世界の教育問題を調べる研究者。

社会の出来事を伝えるジャーナリスト。

教育政策を考える行政職員。

一つのニュースの向こうには、実に多くの仕事や生き方が存在しています。

子どもたちは、そうした仕事の存在を最初から知っているわけではありません。

しかし、ニュースをきっかけに、

「そんな仕事があるんだ!」

「面白そう!」

「自分もやってみたい!」

と思うかもしれません。

その小さな興味が、将来の夢を見つける第一歩になる可能性があります。

夢とは、将来の職業だけではない

私は、子どもの夢を次のように定義しています。

「好きなこと」

「なりたい自分」

「叶えたい未来」

これらすべてが夢です。

例えば、将来の職業がまだ決まっていなくても、「世界中に友達をつくりたい」という夢があってもいい。

「動物が大好きだから、もっと詳しくなりたい」という気持ちも立派な夢です。

あるいは、今回のニュースを見て「世界中の子どもが楽しく勉強できる学校をつくりたい」と思う子もいるかもしれません。

夢は、無理に見つけさせるものではありません。

さまざまな世界に触れ、興味のあることと出会う中で、少しずつ育っていくものだと考えています。

そのため、スイングアカデミーでは世界のニュースに加え、「ザ・チャレンジャーズ」という偉人伝記の授業も行っています。

さまざまな分野で挑戦した人々の生き方を知ることも、子どもの可能性を広げる大切な機会だからです。

好奇心は、自ら勉強する力にもつながる

私は、子どもが自分から勉強するようになるためには、「なぜ学ぶのか」という目的を持つことが重要だと考えています。

例えば、海外の人と友達になりたいと思った子どもが、英語を学びたいと思う。

建築家になりたいと思った子どもが、算数や図形の勉強に興味を持つ。

社会の問題を解決したいと思った子どもが、歴史や政治、経済について調べ始める。

もちろん、興味や夢を見つけただけで、誰もがすぐに勉強好きになるわけではありません。

しかし、学ぶ目的を見つけることは、自ら学ぶ意欲を育てる大きなきっかけになります。

だからこそ私は、成績を上げるための学習指導とともに、子どもの好奇心を刺激し、夢を見つける探究授業を大切にしています。

今日からできる、親子3分間のニュース探究

最後に、ぜひご家庭で試していただきたいことがあります。

毎日一つで構いません。

新聞やテレビ、インターネットなどで見つけたニュースを、お子さんに紹介してみてください。

そして、こんな質問をしてみましょう。

「どうしてこんなことが起きたと思う?」

「君だったらどうする?」

「この問題を解決するのは、どんな仕事の人だろう?」

すべてを説明する必要はありません。

答えがわからなければ、親子で一緒に調べればいいのです。

大切なのは、子どもが知らなかった世界と出会う機会をつくること。

フランスの学校から始まった話が、社会の仕組みや世界の仕事、将来の夢にまで広がることがあります。

今日のニュースが、明日の「もっと知りたい!」につながる。

そして、その好奇心が、いつか子どもの夢や挑戦につながっていく。

私は、そんな教育を実現したいと考えています。

子どもの夢は、知らなかった世界との出会いから始まる。

ぜひ今日、お子さんと世界のニュースについて話してみてください。


スイングアカデミーの探究授業について

スイングアカデミーでは、子どもたちの「好きなこと」「なりたい自分」「叶えたい未来」を見つけるための探究授業を行っています。

世界のニュースや偉人たちの挑戦を紹介し、知的好奇心を刺激しながら、自ら考え、学び、挑戦する力を育てることを目指しています。

「勉強しなさい!」と言われるから勉強するのではなく、自分の夢や目標のために、自ら学び始める。

そんな子どもたちを一人でも多く育てたいと考えています。

探究授業や学習指導について詳しく知りたい方は、スイングアカデミーの公式サイトをご覧ください。

スイングアカデミー公式サイト

https://swing-jyuku.jp

執筆者:藤野雄太

スイングアカデミー代表。

著書『勉強しなさいと言わずに成績が上がる!すごい学習メソッド』(永岡書店)。