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2026年10月22日

サイバー攻撃が急増!子どもの個人情報を守るには?親子で学ぶネットの安全とAI時代の情報教育

「ゲームのレアアイテムが無料でもらえる!」

もし、お子さんのスマホに友達からこんなメッセージが届いたら、どうすると思いますか?

「やった! 無料でもらえるならクリックする!」

そんな子もいるかもしれません。

しかし、そのメッセージは本当に友達が送ったのでしょうか?

友達のアカウントが何者かに乗っ取られている可能性はないでしょうか?

リンク先が本物そっくりの偽サイトだったら、どうなるでしょう?

今、こうしたインターネットを悪用した犯罪が、私たちの身近なところでも大きな問題になっています。

2026年10月22日の読売KODOMO新聞でも、「AI悪用 サイバー攻撃急増」というニュースが取り上げられました。

今回は、このニュースをもとに、家庭でできる情報セキュリティ対策と、子どもが自分で考える力を育てる方法について紹介します。

大切なのは、危険なことを禁止するだけでなく、子ども自身が危険を判断できる力を身につけることです。

ぜひ、親子で一緒に考えてみてください。

身近な企業でも相次ぐサイバー攻撃と個人情報流出

読売KODOMO新聞によると、2026年9月から10月にかけて、企業などへのサイバー攻撃による個人情報の流出が相次いで報じられています。

例えば、次のような企業です。

  • タイムズカー:約660万件
  • 焼肉きんぐ:約1,078万件
  • ローソン:約215万件
  • ブックオフ:最大約643万件

※報道された流出件数や流出の可能性がある件数です。企業ごとに確認状況や対象となる情報は異なります。

どれも、多くの人が知っている身近な企業ばかりです。

特にローソンは、2026年10月8日、不正アクセスによって「ローソンID」の利用者約215万件の個人情報が漏えいしたと公式に発表しました。

こうした事件は、決して特別な企業だけの問題ではありません。

スマートフォンやアプリ、インターネットのサービスを利用する私たちにも関係する問題なのです。

そもそもサイバー攻撃とは?小学生にもわかるように解説

サイバー攻撃とは、インターネットなどを通じて、コンピューターやシステムに不正侵入したり、情報を盗んだり、サービスを利用できなくしたりする行為です。

例えば、皆さんがインターネットのサービスに登録するとき、どんな情報を入力するでしょうか?

名前、住所、メールアドレス、電話番号、生年月日などです。

こうした情報を「個人情報」といいます。

企業は、サービスを提供するために、多くの利用者の情報を管理しています。

ところが、悪意のある人物がシステムに不正侵入するなどして、こうした情報を盗むことがあります。

盗まれた情報は、詐欺やなりすましなどに悪用されるおそれがあります。

では、どうすれば子どもたちが、このような危険から自分を守れるようになるのでしょうか?

私は、日常生活の中で親子が一緒に考える機会をつくることが重要だと考えています。

親子で考える質問①「自分の個人情報が盗まれたら?」

まずは、お子さんにこんな質問をしてみてください。

「もし知らない人に、自分の名前やメールアドレスが知られたら、何が起こると思う?」

「名前くらいなら大丈夫じゃない?」

「メールアドレスだけでは何もできないんじゃない?」

そんな答えが返ってくるかもしれません。

しかし、名前やメールアドレスなどの情報を知った悪意のある人物が、実在する企業を装って偽のメールを送ってくることがあります。

例えば、

「あなたのアカウントが停止されます。今すぐログインしてください!」

というメッセージです。

慌ててリンクを開き、偽サイトにIDやパスワードを入力すると、アカウントが乗っ取られる可能性があります。

もちろん、メールアドレスや名前が知られただけで、必ず被害が起きるわけではありません。

しかし、複数の情報を組み合わせることで、悪用されるリスクが高まることがあります。

ここで大切なのは、子ども自身が「自分の情報にはどんな価値があるのか」を考えることです。

親子で考える質問②「無料ゲームアイテムのURLが届いたら?」

次は、ゲームが好きなお子さんに、ぜひ聞いてみたい質問です。

「友達から『ゲームのアイテムが無料でもらえる!』というURLが届いたら、どうする?」

子どもにとって、ゲームのレアアイテムは魅力的なものでしょう。

しかし、メッセージの送り主が本当に友達とは限りません。

友達のアカウントが乗っ取られているかもしれません。

さらに、リンク先が本物そっくりの偽サイトで、ゲームのIDやパスワードを盗むために作られたものかもしれません。

では、ここで質問です。

「その情報が本当かどうか、どうすれば確かめられると思う?」

例えば、

「友達に別の方法で確認する」

「ゲームの公式サイトで調べる」

「親や先生に相談する」

など、いろいろな方法が考えられます。

もちろん、保護者が「怪しいURLはクリックしてはいけない」と教えることも大切です。

しかし、それだけでは新しい詐欺の手口に対応できないかもしれません。

私は、子ども自身が「なぜ危険なのか」「どうすれば確かめられるのか」を考えることに、大きな教育的価値があると思っています。

情報を無条件に信じるのではなく、疑問を持ち、自分で調べ、判断する力。

これは、AI時代に必要な力の一つではないでしょうか。

AIは便利なのに、なぜサイバー攻撃にも使われるのか?

今回のニュースで、もう一つ注目したいのがAIの存在です。

AIは、文章や画像を作成したり、プログラミングを手伝ったり、さまざまな問題の解決に役立つ技術です。

一方で、AIが犯罪に悪用される可能性も指摘されています。

例えば、本物らしい詐欺メールを大量に作ったり、サイバー攻撃の一部の作業を効率化したりすることが懸念されています。

ただし、今回報道された個々の情報流出事件すべてでAIが利用されたと確認されているわけではありません。

ここで、お子さんにぜひ考えてもらいたい質問があります。

「AIは良いものなの? それとも悪いものなの?」

簡単に答えを出すことは難しいかもしれません。

例えば、包丁は料理に役立つ道具ですが、使い方を間違えれば人を傷つけることもあります。

AIも、どのような目的で、どのように使うかによって、社会に役立つこともあれば、危険な結果を生むこともあります。

だからこそ、AIの技術を学ぶだけでなく、その技術をどう使うべきか考えることも重要なのです。

親子で考える質問③「人々をサイバー攻撃から守るAIを作るなら?」

さて、ここからが今回、私が最もお伝えしたいことです。

サイバー攻撃は怖いニュースです。

しかし、その怖さを知るだけで終わらせず、ぜひお子さんにこんな質問をしてみてください。

「もし君が、サイバー攻撃からみんなを守るAIを作れるとしたら、どんなAIを作る?」

どんな答えが返ってくるでしょうか?

「怪しいメールが届いたら警告してくれるAI!」

「偽物のウェブサイトを自動で見つけるAI!」

「悪い人がコンピューターに侵入しようとしたら、防いでくれるAI!」

いろいろなアイデアが出てくるかもしれません。

そこで、もう一歩踏み込んでみましょう。

「そのAIは、どうやって偽物を見分けるんだろう?」

「もし本物のサイトを間違えて危険だと判断したらどうする?」

「そんなAIを作るためには、どんな勉強が必要だと思う?」

すると、サイバー攻撃のニュースから、AI、プログラミング、数学、情報セキュリティといった学びに話が広がります。

もしかしたら、

「将来は、サイバー攻撃から人々を守る仕事をしてみたい!」

という夢を持つ子どもが現れるかもしれません。

社会の問題を知り、自分ならどうやって解決するかを考える。

これこそが、私が大切にしている探究教育の一つの姿です。

家庭で今日からできる3つの情報セキュリティ対策

ここまで、子どもに考えてもらいたい質問を紹介してきましたが、家庭で実践できる安全対策も重要です。

① パスワードを使い回さない

複数のサービスで同じパスワードを使っていると、一つのサービスから認証情報が漏れた場合、ほかのアカウントまで狙われる危険があります。

サービスごとに異なる、長くて推測されにくいパスワードを使うことが大切です。

② 不審なリンクを安易に開かない

有名企業や友達から届いたように見えるメッセージでも、偽物の可能性があります。

ログインが必要な場合は、メッセージのリンクからではなく、普段使っている公式アプリや公式サイトを開いて確認しましょう。

③ 多要素認証を利用する

多要素認証とは、パスワードだけでなく、別の方法も組み合わせて本人確認をする仕組みです。

対応するサービスでは、多要素認証やパスキーを利用すると、不正ログインのリスクを減らせます。

もし誤って怪しいサイトにパスワードを入力した場合は、速やかに正規サイトからパスワードを変更し、保護者やサービスの窓口に相談しましょう。

こうした家庭での対策は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)も推奨しています。

なお、個人がこれらの対策を行っても、企業のシステム自体への攻撃をすべて防げるわけではありません。企業側の適切な情報管理も欠かせません。

ニュースが子どもの夢や学ぶ意欲を育てる理由

私は横浜・みなとみらい教室と、全国から受講できるオンラインで、個別指導塾「スイングアカデミー」を運営しています。

スイングアカデミーでは、教科の学習だけでなく、世界中のニュースや偉人の生き方を通じて子どもの好奇心や夢を育てる探究授業に力を入れています。

なぜ、ニュースを探究授業に取り入れるのでしょうか?

それは、子どもたちに、できるだけ広い世界を知ってほしいからです。

私は、常々こう考えています。

子どもは、知らないものを好きになれない。

例えば、情報セキュリティという仕事を知らなければ、その仕事に興味を持つきっかけもなかなか生まれません。

世界にはどんな問題があるのか。

どんな仕事をしている人がいるのか。

どんな技術が、社会の問題を解決しようとしているのか。

そうした世界を知ることで、子どもの興味関心は広がっていきます。

そして、

「もっと知りたい!」

「自分でもやってみたい!」

という気持ちが芽生えるかもしれません。

例えば、サイバー攻撃から人々を守る仕事に興味を持った子どもがいたとします。

情報セキュリティについてもっと知りたいと思えば、コンピューターやプログラミングを学ぶきっかけが生まれます。

世界の人々と協力して仕事をしたいと思えば、英語を学ぶ目的も生まれるかもしれません。

もちろん、夢が見つかったからといって、すべての勉強が突然好きになるわけではありません。

しかし、学ぶ目的があるのとないのとでは、勉強への向き合い方が変わる可能性があります。

「勉強しなさい!」と言われて勉強するのではなく、自分の夢や目標のために、自ら学び始める。

私は、そんな子どもたちを育てたいと考えています。

探究教育は、身近なニュースから始められる

探究教育というと、特別な実験や難しい研究を想像される方もいるかもしれません。

しかし、探究は家庭でも始められます。

今日のニュースを見て、

「なぜ、こんなことが起こったんだろう?」

「どうすれば防げるんだろう?」

「自分だったら、どんな方法で解決するだろう?」

と親子で話してみる。

わからないことを一緒に調べてみる。

自分なりのアイデアを考えてみる。

そして、そのアイデアを試してみる。

こうした経験の積み重ねが、子どもの好奇心や考える力、挑戦する力を育てるきっかけになります。

私は、どんな子どもにも素晴らしい才能が眠っていると信じています。

その才能を目覚めさせるために、世界中のニュースを通じて、子どもたちの好奇心に火をつけたい。

たった一つのニュースとの出会いが、子どもの将来の夢を見つけるきっかけになるかもしれない。

だからこそ、私は探究教育を大切にしています。

夢しか叶わない。

夢を、学ぶ力に。

今夜、ぜひお子さんに聞いてみてください。

「もし君が、サイバー攻撃からみんなを守るAIを作れるとしたら、どんなAIを作る?」

その答えの中に、お子さんの新しい可能性が眠っているかもしれません。


スイングアカデミーの探究授業について

スイングアカデミーは、横浜・みなとみらい教室と全国オンラインで受講できる個別指導塾です。

世界のニュースや偉人の生き方を題材とした探究授業を通じて、子どもの好奇心や夢を育て、夢を原動力に自ら学び、挑戦する力を伸ばすことを目指しています。

探究授業や個別指導の詳細は、公式ホームページをご覧ください。

https://swing-jyuku.jp

藤野雄太|探究教育家

個別指導塾「スイングアカデミー」代表

著書『勉強しなさいと言わずに成績が上がる!すごい学習メソッド』


参考資料

読売KODOMO新聞 2026年10月22日「AI悪用 サイバー攻撃急増」

ローソン「第三者による不正アクセスに伴う個人情報漏えいに関するお詫びとお知らせ」(2026年10月8日)

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「不正ログイン対策特集ページ」