こんにちは、藤野雄太です。
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アメリカで今年3月に世界初となるブタからヒトへの腎臓の移植(異種移植)が行われました。
異種移植は世界的に少ないドナー(提供者)の代わりとして期待されています。
なぜ、ブタを利用した臓器移植の研究が進められているのでしょうか?
【2024年2月13日 朝日新聞】
Q 異種移植とは。
A ヒトからヒトへの臓器移植を「同種移植」、違う種の動物からヒトへの臓器移植を「異種移植」と言う。
Q なぜ異種移植が必要か。
A 深刻な臓器不足が背景にある。70~80年代にかけて、免疫による拒絶反応を抑える薬が開発されたことで、ヒトからヒトへの臓器移植の成績が向上した。
それに伴って、移植の希望者も増えたが、ヒトのドナーの数には限界がある。移植を待っている間に亡くなる人が増えていることが課題となっている。
Q なぜ、ブタの臓器なのか。
A ブタはヒトと体格が近く、臓器のサイズが似ている。また、一度にたくさんの子どもを産み、成長も早い利点もある。すでに人間の食用として育てられてきた長い歴史があり、霊長類などに比べても臓器の利用が受け入れられやすい、という考え方もある。
Q 課題は。
A まずは、国内には異種移植をするための明確な基準はない。安全性にかかわる共通理解が十分にあるとは言えない。
【語句の意味】
★異種(いしゅ):ことなった種類(しゅるい)。
★移植(いしょく): からだの一部(いちぶ)や臓器(ぞうき)をきりとって、ほかの部分(ぶぶん)やほかの人(ひと)にうつしかえること。
★臓器(ぞうき): 内臓(ないぞう)や眼球(がんきゅう)などの体(からだ)の器官(きかん)。
<例解新国語辞典・学研小学国語辞典 一部改編・他>
【探究テーマ】
異種移植でどのような基準やルールを作るべきかを考えてみよう。
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