こんにちは、藤野雄太です。
子どもが算数の文章問題を解けない原因は何だと思いますか?
一番大きな原因は、親や先生が持っている、
「知識はバラバラに存在していて教え込むことができる」
という知識観にあります。
この考え方に基づき、
「正しい解き方を教えて覚えさせれば成績は上がる」と思いがちです。
しかし、これは認知科学的に完全な誤解です。
「生きた知識」というものは、ただ分かりやすく説明されるだけでは身につきません。
たとえば、子どもたちが母語を覚えるプロセスを思い出してみてください。
誰かが丁寧に文法を教えたり、単語の意味を一つ一つ説明したりするわけではありません。
それでも、子どもは自然に言葉を習得します。
知識は単なる断片的なバラバラの要素ではなく、集合的なシステムとして存在しています。
その背景には、子ども自身が言葉の仕組みを発見し、意味を考え、試行錯誤を繰り返しながら学んでいくというプロセスがあります。
子どもは常に自分の頭の中にある知識を使って推論し、必要に応じて既存の知識を修正していきます。
このようなプロセスを経ることで、知識は単なる暗記にとどまらず、「生きた知識」へと昇華されるのです。
一方で、教え込まれるだけの学びでは、「自分で考えて学ぶ」という行為が欠落してしまいます。
その結果、知識は更新や修正されることがなく、深い理解に至らない場合があります。
算数の文章問題でも同じことが言えます。
一つひとつの問題の正しい解き方を断片的に教えても、それをそのまま公式のように覚えるだけでは本当の理解にはつながりません。
むしろ、子ども自分の頭の中になる既存の知識と照らし合わせながら、自分で考え試行錯誤することが、算数の力を本質的に育む方法です。
また、このような試行錯誤を通じて学んだ知識は「生きた知識」として蓄積されます。
なぜなら、子ども自身が考え、発見したことには大きな意味があり、その知識が単なる「教えられた答え」ではなく、自分の中に定着した「使える知識」になるからです。
逆に、親や先生が「正しい方法」を一方的に押し付けてしまうと、子どもは受動的な学びに陥り、自ら考える力を育む機会を失ってしまいます。
ですから、お子様の成績を伸ばしたいと思うなら、まずは「正しい解き方を教えて覚えさせれば成績は上がる」という考えを見直すことが大切です。
大切なことは、お子様が「どのように学ぶか」です。
知識は「バラバラに存在していて教え込むことができるもの」ではなく、子どもが「自分で試行錯誤して作り出していくシステム」です!
それでは皆さま、本日もお子様と素晴らしい1日をお過ごしください!
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★参考文献『学びとは何か』(岩波新書)
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