「勉強しなさいと声をかけないと、始めない」
「学習計画を立てても、3日坊主になってしまう」
「家庭学習を習慣にするには、どうすればいいの?」
お子さんの家庭学習について、このようなお悩みはありませんか。
子どもの家庭学習を継続させるために、私がおすすめしているのは、シンプルに「毎日やる」ことです。
ただし、最初から毎日30分、1時間と勉強する必要はありません。まずは1分でもいいので、毎日取り組める仕組みをつくることが大切です。
こんにちは。みなとみらい教室と全国オンラインで学びを支える個別指導塾・スイングアカデミー代表、好きを「探」して「究」める探究教育家・藤野雄太です。
今回は、家庭学習が続かないときに見直したいポイントと、ご家庭で実践できる3つの工夫をご紹介します。
勉強が続かないと、つい「やる気が足りない」「意志が弱い」と考えてしまいがちです。
しかし、意欲だけに頼って何かを継続するのは、大人にとっても難しいものです。
「今日はいつ勉強しよう?」
「何から始めよう?」
「疲れたから、明日にしようかな?」
始めるタイミングや取り組む内容が曖昧だと、そのたびに迷いが生まれます。
「毎日やる」ことの利点は、生活の中に勉強を組み込み、こうした迷いを減らせることです。
もちろん、ただ「毎日やりなさい」と伝えるだけでは、習慣にはなりません。
「いつ」「何を」「どれくらい」やるのかを、子どもが無理なく始められる形に整える必要があります。
1つ目は、朝起きたらすぐに勉強を始める方法です。
ポイントは、前の晩に準備を済ませておくこと。
翌朝取り組むページを開き、鉛筆と一緒に机に置いておきます。
これだけで、教材を探したり、「今日はどこをやろう?」と考えたりする手間がなくなります。机に向かったら、そのまま1問目に取りかかれる状態です。
準備のときには、お子さんと一緒に、
「明日の朝は、どの1問から始めようか?」
と相談してみてください。自分で選んでおけば、翌朝やることも明確になります。
朝の支度が忙しい場合は、無理に早起きさせる必要はありません。大切なのは時間帯そのものよりも、始めるまでの手間と迷いを減らすことです。
2つ目は、毎日行っている行動の前後に、勉強を組み込む方法です。
例えば、次のように決めます。
・歯磨きのあとに、漢字を1つ書く
・おやつの前に、計算を1問解く
・お風呂のあとに、英単語を1つ確認する
「時間があったら勉強する」では、いつ始めるのかが決まりません。
「これをしたら、次は勉強」と決めることで、毎日の行動が勉強を始めるきっかけになります。
お子さんによって、取り組みやすいタイミングは異なります。
帰宅後すぐがよい子もいれば、少し休んでからのほうが取り組みやすい子もいるでしょう。
「どのタイミングなら続けられそう?」
と親子で相談し、生活の流れに合う方法を選んでみてください。
3つ目は、最初の目標を小さくすることです。
「毎日30分勉強する」という目標は、疲れている日には負担になることがあります。
まずは1分。計算1問、漢字1つでも構いません。
ここでの目的は、必要な勉強を1分ですべて終わらせることではなく、「毎日、勉強を始める習慣」をつくることです。
取り組めるようになってきたら、お子さんの様子を見ながら、少しずつ学習量を増やしていきます。
また、「1分でもOK」と決めたら、その約束を大切にしてください。
毎回「もう少しやりなさい」と追加されると、子どもにとっては、始めたら終われない勉強になってしまいます。
まずは「今日も取り組めたね」と、実行できたことを認めてあげましょう。
私自身も、以前はランニングを始めても3日坊主でした。
ところが、2025年6月30日から始めた毎日最低5キロのランニングは、2026年11月2日で491日目になりました。
大きく変えたのは、「朝起きたら、すぐに走る」と決めたことです。
「今日はいつ走ろうか」と、その都度考えるのをやめました。
さらに、私はパジャマではなく、ランニングウェアを着て寝ています。
少し驚かれるかもしれませんが、朝に着替える手間をなくし、そのまま走りに出られるようにするためです。
意志が急に強くなったというより、迷わず始められるように準備を変えたのです。
子どもの家庭学習でも、同じ発想を取り入れられます。
前の晩に、翌朝勉強するページを開いておく。それは、私がランニングウェアを着て寝ることと同じ「始めやすくする工夫」です。
保護者がすべて決めるのではなく、取り組むタイミングや最初の1問を、お子さんと一緒に考えてみてください。
自分に合う学び方を考えることも、自ら学ぶための大切な練習です。
うまくいかなければ、「やる気がない」と決めつける前に、始めにくい理由を確かめます。
眠い時間帯になっていないか。
問題が難しすぎないか。
最初から量を増やしすぎていないか。
原因に合わせて、時間帯や内容、量を調整していきましょう。
体調不良や特別な予定などで、取り組めない日もあります。
1日できなかったからといって、それまでの積み重ねがなくなるわけではありません。
連続記録を守ることだけが目的にならないよう、また小さく始めることを大切にしてください。
家庭学習の習慣は、子どもが自ら学んでいくための土台になります。
そして、その土台の上で育てたいのが、「もっと知りたい」「できるようになりたい」という気持ちです。
スイングアカデミーでは、「好奇心ファースト」を大切にしています。子どもの好きなことや疑問を入り口に、探究授業を通じて、自ら問いを立て、考え、学ぶ経験を育んでいきます。
日々の学習を始めやすくする工夫と、学びたくなるきっかけ。その両方を大切にしながら、子どもの夢や挑戦を支えていきたいと考えています。
まずは今夜、明日取り組む1問を親子で選び、机に開いておいてください。
「毎日勉強しなさい」という声かけを、「毎日始められる準備」に変えるところから、家庭学習の習慣づくりを始めてみませんか。
執筆:好きを「探」して「究」める探究教育家・藤野雄太
個別指導塾・スイングアカデミー代表。みなとみらい教室と全国オンラインで、子どもの好奇心や夢を起点とする学びを支援。
著書:『勉強しなさいと言わずに成績が上がる!すごい学習メソッド』
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