こんにちは、藤野雄太です。

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イスラエルは１９日、イランに対して仕返しの攻撃を行ったと報じられました。

イランとイスラエルは４５年間にわたり対立していますが、今回はお互いが直接相手を攻撃するという異例の事態に発展。

はたして「報復」の連鎖は止まるのでしょうか？

【2024/4/20 朝日新聞】

イランが自らは最前線に出ず、各地の代理勢力を通じて影響力の拡大を図るのに対し、イスラエルはそのネットワークのメンバーらの「暗殺」で対抗してきた。互いの領土を直接攻撃しないことを暗黙のルールとして保たれていた均衡は、昨年１０月にハマスの攻撃を受けたイスラエルがガザに軍事侵攻した時から揺らぎ始めていた。

イスラエルとイランの対立は、１９７９年にイランの王朝が倒されたイスラム革命にさかのぼる。

イランの革命政権は、王朝を支援し、中東への介入を繰り返す米国を敵視。

「革命の輸出」を掲げ、米国を後ろ盾とするイスラエルによる占領で苦しむパレスチナ人を解放する名目で、イスラエルの敵対勢力を支援してきた。

イランが自国から東地中海のイスラエルに至る一帯の各地で支援してきた武装組織の連なりは「抵抗の枢軸」と呼ばれる。

昨年１０月以降、ハマスを側面支援する形でイスラエルへの直接攻撃や、イスラエルにとって重要な航路である紅海を通る商船、地元の米軍基地への攻撃を激化させてきた。

ウィーン条約で守られるべき大使館への空爆という異例の実力行使は、背後にいるイランをより直接的に牽制（けんせい）するメッセージとみられる。

ガザの局地紛争の火だねは、地域全体の火事につながるかもしれない。そんな予感は中東の軍事大国の直接衝突という形で現実となりつつある。今後のルールがどうなるのかは見通せない。報復の連鎖となれば、エスカレーションが制御不能となる可能性もある。

【語句と意味】

★代理(だいり)： 本人(ほんにん)にかわって、その人(ひと)の役目(やくめ)をはたすこと。

★中東(ちゅうとう)： アラビア半島(はんとう)からアフガニスタンにかけての地域(ちいき)。

★報復(ほうふく)： ひどいめにあわされたひとが、しかえしをすること。

*例解新国語辞典（一部改編）、他

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